地域医療病院部会に参加

岡大医学部

4月4日(水)、医学部の浜田淳教授のお声かけで、NPO法人岡山医師研修支援機構が主催する地域医療病院部会に陪席させていただきました。
会場は、岡山大学医学部(鹿田キャンパス管理棟3階大会議室)で、岡山県の総合病院から中山間地の診療所、岡山市、弁護士、山陽新聞、地元テレビ局など約50人が出席されていました。
地域医療に関して6人の先生から次のテーマについて報告がありました。
● 中国人看護師要請プログラムについて(片山義久先生:岡山外語学院)
● DPC評価分科会の報告(金田道弘先生:金田病院)
● 鎮江市からの看護師受け入れについて(岡村一博先生:岡村一心堂病院)
● 国際医療経済・アウトカム研究会日本部会学術集会の報告(齋藤信也先生:岡大)
● 地域総合研究センターの活動について(浜田淳先生:岡大)
● 医療ADR機関連絡調整会議の報告(水田美由紀弁護士)
地域医療
浜田淳先生のご配慮により、小職から岡山大学の広報誌「いちょう並木」NO63に掲載された地域総合研究センターの記事を引用させていただき、その設立趣旨と活動状況についてご説明しました。その後、浜田淳先生より次の内容で「『地域医療、地域ケアを通じたまつづくりへの貢献』プロジェクトの提案がなされました。

「地域医療、地域ケアを通じたまちづくりへの貢献」プロジェクトの提案
(たたき台)
1. 基本的な問題意識
大学人(教官、事務、学生)が地域社会に貢献するには、地域のニーズにこたえていく必要がある。特に住民は何がしたいか、そのニーズを汲み取ることが大切である。また、都市部での今後の高齢者の急増、中山間地域での人口減と更なる高齢化という状況を考慮すると、地域医療、地域ケアのサービス提供体制の構築はまちづくりの根幹的な部分といえる。地域における医療、介護、福祉は重要な社会関係資本として位置付けられる。加えて増大する医療・介護・福祉の費用をどう支えていくか、といった財政基盤も重要。
さらに、医療・介護・福祉には、雇用増など経済効果を通じて地域活性化につながる面もある。このような状況において、地域医療、地域ケアの第一線で活躍する人々が、その地域コミュニティの衰退に危機感を持ち、地域活性化に強い関心を持っていることは注目される。地域社会全体から見れば、「人と人との濃いあるいは淡いつながりがあって、居心地の良いまち」がまずあって、そこでの生活の安心を保障するのが医療・介護・福祉だといえる。大学人として、医療や介護・福祉を通じて街づくりにかかわることはこれからも必要だが、地域では、医療・介護・福祉以外にも、コミュニティの維持、雇用をはじめ地域経済の動向など「分野横断的な問題」が山積している状況ではないか。
したがって、各地域が大学人に求めているのは、[1]医療・介護、コミュニティのありよう、都市計画や景観、地域経済などの個別テーマへの関わりである、というだけではなく、[2]これらの多元的な要素を、いわば「分野横断的に」考え、企画を出し、街の活性化につなげるような、知恵を出していくことではなかろうか。[3]同時に、地域の人々の問題意識を前提にして、地域の人々が動きを作り出すのに役に立つようなファシリテータ(合意形成や相互理解を助ける人)としての役割を大学人は担うべきではなかろうか。
岡大アゴラの設立趣旨を踏まえて、参加する学生が「直接、人々が意見を交換する場、真剣な対話を通して信頼関係を築く場」に立ち会ったり、自ら事業に参画することにより、地域づくりに関心を持つとともに、人間的な成長を遂げることができるようにする。
2. 方法
このプロジェクトでは、このような問題意識に立って、医療・介護分野の専門家・学生とともに、コミュニティ、都市計画や景観、地域経済など各分野の専門家・学生によるチームを(場合によっては地域ごと又はプロジェクトごとに)作り、岡山県内外の地域のニーズにこたえていく試みを行う。どのように進めるかも含め、地域の同志の意向を最大限尊重しながら、「医学生を迎えると地域の病院が活性化する」との指摘を重く受け止め、(医療分野にとどまらず)「学生が地域に入ることで地域が元気になる」ようにすることが重要となろう。
3. 当面のプロジェクト(たたき台としての事例紹介)
【多職種連携と地域包括ケアのワークショップの開催】
平成22年度は真庭市の湯原温泉病院及び湯原温泉で実施。3つの大学、学校の約40名の教官と学生が参加した。また、平成23年度は岡大の学内COE事業で24年3月24日~25日に新見市哲西町及び神郷温泉で実施した。その内容は、岡大、新見公立大など4つの大学、学校の教官と学生、地元の方々など約80名が参加し、哲西診療所で医師、前町長、看護師、ケアマネ、地区の保健師などの話を聞き、質疑応答。神郷温泉で地元の方々と意見交換を行い、小グループで地域ケアに関するワークショップを実施した。平成24年度も同様のワークショップを実施する。
その際に地域総合研究センターが支援することにより、この活動がいっそう多面的な広がりを見せられるよう、中山間地が抱える水源の涵養や里山の維持、耕作放棄地対策、子供の進学や高齢者の病院通いなどにまつわる交通の問題などの課題に取り組み、その解決策を探れるようプロジェクトを組成したい(最後は三村意見)。

部会の内容は医学の専門的な知識が無ければ理解できないテーマもありましたが、大変興味深く拝聴させていただきました。また、最後のセッションはお一人30秒で最近の話題提供が参加者全員からなされました。改めて医療現場が多くの課題を抱えながら人命を救うために日夜尽力しているのだということが理解できました。また、「多職種連携による地域包括ケア」という言葉や取り組みを知りませんでした。今後の地域総合研究センターの課題にしていきたいと思っています。


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