犯罪被害者支援シンポジウム

第4回となる「犯罪被害者支援シンポジウム」が、12月6日、岡山大学創立50周年記念館において開催されました。主催は岡山大学地域総合研究センターと岡山県警本部&西署です。

岡山県立大学、岡山商科大学、川崎医療福祉大学、環太平洋大学、山陽学園大学、ノートルダム清心女子大学、美作大学、そして岡山大学など、県内大学が合従連衡、学生たちが主導で開催する犯罪被害者支援シンポジウムは全国ではじめてです。

冒頭、主催者を代表して小職から挨拶をさせて頂き、まず、基調講演として、岡山県警 警務部 犯罪被害者支援室の藤原佐千子係長が「被害者支援の現場から」と題して、岡山県警が実施している犯罪被害を受けた皆さんへのケアの仕組みについて、丁寧にご紹介くださいました。次に、各大学から犯罪被害者支援活動の実際展開について話題提供がされました。それぞれの大学は、テーマの重さに配慮しつつも、学生らしく前向きに支援活動に取り組む様子が報告されました。

後半は、少年犯罪被害当事者の会の武るり子代表が「少年犯罪で息子を奪われた母の想い」と題して、ご子息が、同い年の心無い少年によって尊い命を奪われ、家族全員がその後遺症に悩み、苦しんできた心情を吐露されました。そして、幾度と無く、くじけそうになる武さんを周囲が励まし、それにより立ち直り、辛くても前向きに生き抜くことを決意され、まっすぐ真摯に被害者支援活動を続ける活動の実際を語ってくださいました。また、大学生の支援活動が心の支えになっていることを何度も語られました。

会場は、涙する人、うなずく人、黙ったまま聴き入る人とさまざまです。

しかし、講話終了と同時にホールは大きな拍手に包まれました。

今回のシンポジウムは、地域総合研究センターからは前田芳男副センター長・教授と鷹野郁子研究員が、学生や岡山県警と協議を重ねて開催を後押しいたしました。

学生たちが自らの意識で犯罪の無い社会をめざす素晴らしい取組みと新たなムーブメントを、岡山大学は継続してサポートして参ります。

この様子は、夕方のTV(OHK)で放映されました。