高梁川ミーティング2014「川と生きる持続可能な地域を創る環境教育」開催

高梁川ミーティング案内

12月14日、倉敷市環境交流スクエアにおいて、主催:高梁川流域学校準備委員会・STOP 温暖化くらしき実行委員会、後援:倉敷市・岡山県備中県民局・高梁川流域連盟により、「高梁川ミーティング2014」が開催されました。
今回のミーティングでは、地域における環境教育の展開を目的として「高梁川流域学校」の2015年4月開校を目指した内容で開かれました。岡山市ではESDの世界会議が無事に終了し、次の取り組みが早くもスタートしています。倉敷市を拠点とした高梁川流域では、流域で活動する皆さんから、これからの地域づくり、人づくりについて検討を頂く環境教育の展開を目指しています。
基調講演では、公益社団法人日本環境教育フォーラム理事長 川嶋 直 氏がゲストとして招かれ、「川と生きる 持続可能な地域を創る環境教育」と題して環境教育の重要性と展開手法について軽妙な語り口で披露頂き、KP法(シンプルに伝える紙芝居プレゼン)やグループディスカッションで会場は興奮した雰囲気に包まれました。とても多くのご示唆をいただくことができました。ちなみに川島先生は、約3 0 年に渡る環境教育の人材育成事業の経験の中から「環境教育の指導者にはコミュニケーション力と企画力が必要」と力説、自然の中での「自然とのコミュニケーション・人とのコミュニケーション・自分自身とのコミュニケーション」を通した環境教育を実践中で、企業や大学・行政など様々なセクターとのコラボレーションも進めておられます。さらに、ESDの10年世界の祭典推進フォーラム理事や公益財団法人キープ協会環境教育事業部シニアアドバイザーなどの要職に就いておられます。
さて、続くシンポジウムでは、「高梁川流域学校の目指す地域、人づくり」と題して、モデレーターを岡山大学の荒木 勝副学長・理事(社会貢献・国際担当)がつとめるなか、パネリストを大久保 憲作 氏(株式会社倉敷木材代表取締役)、小見山 節夫 氏(NPO 法人フォレストフォーピープル岡山副理事長)、辻 信行 氏(暮らしき編集部株式会社代表取締役)、山辺 啓三 氏(有限会社まるみ麹本店代表取締役)、そして小職がつとめました。
大久保社長
 ▲ 大久保社長
それぞれの立場から活動報告がなされシンポジウムの目的は達せられたと感じました。特に高梁川流域学校準備委員会代表の大久保憲作(クラモク社長)から高梁川流域学校設立に関わる提案がなされ、満場一致で賛同を得ることができました。その趣意書~持続可能な地域を創る人材育成を目指して~を引用しますと「高梁川は、岡山県西部その源を鳥取県境付近の花見山(標高1188m)に発し、新見市において熊谷川、西川、小阪部川等の支流を合わせて南流し、高梁市において成羽川を、倉敷市において小田川をそれぞれ合わせたのち、倉敷、玉島両平野を南下して、瀬戸内海の水島灘に注ぐ、幹川流路延長111km、流域面積2670km2の一級河川です。
流域は、岡山・広島の2県にまたがり、流域面積は中国地方で2番目、岡山県内の主要三河川(高梁川、旭川、吉井川)の内で最大です。地形は、上流域は阿哲台、上房台等にカルスト地形が発達し、下流域は沖積平野や干拓地、かつて瀬戸内海の島や半島であった丘陵地です。地質は、上流域・中流域は、中生代の花崗岩、安山岩、流紋岩が多く分布しています。上流域の花崗岩には砂鉄が多く含まれ、江戸時代~明治時代を中心に砂鉄採取のための鉄穴流しが行われました。中流域には古生代の石灰岩が、帝釈峡、井倉峡等の石灰岩峡谷、井倉洞、満奇洞等の鍾乳洞が点在しています。下流域は、沖積世の砂礫が堆積し、下流丘陵地は中生代の花崗岩、流紋岩が主体となっています。
高梁川流域に暮らす人々は、現在に至るまでこのような自然を背景として、古代から川と生き、川を機縁とした歴史・文化を育み、さまざまな産業を興してきました。歴史的には古代吉備王国の総社、中世の京都東寺の荘園として栄えた新見、近世備中の首都と呼ばれた高梁、近代以降、経済的な発展を牽引していく倉敷と続く流域都市の歴史は、まさに日本の歴史の縮図と言えます。流域の人口・資産の大半は下流域の沖積平野に集中しています。想定氾濫区域内の人口は、約47万人、資産額は約5兆3900億円(平成17年国土交通省河川現況調査)に達します。これは高度経済成長期に高梁川河口部水島地区に形成された全国屈指規模の石油・鉄鋼・化学等コンビナートが大きく寄与してきました。
しかしながら現在、我が国の全体に広がる急激な人口減少・少子高齢社会が喫緊の課題となり、これまで以上に東京への一極集中する経済に対して、「地方が踏みとどまるための拠点」を形成が求められるようになっています。地方圏において、相当規模と中核性を備える中心都市が近隣市町村と連携して、地域を活性化し経済を持続可能なものとし、市民が安心して快適な暮らしを営むことの出来る社会を実現することが期待されています。
倉敷市は、平成26年度に地方中枢拠点都市圏構想を立ち上げ、高梁川流域の総社市、笠岡市、高梁市、新見市、井原市、浅口市、矢掛町、早島町、里庄町の6市3町と連携協約を締結し、流域圏の地域性、歴史・文化、産業を継承・発展させ、未来に向けて他のモデルとなる地域づくりに取り組むことになりました。具体的には、圏域内経済の牽引、医療、交通、教育など高次の都市機能の集積、コミュニティ強化による圏域全体の生活関連機能サービスの向上を果たすことを目的としています。
このような現状を踏まえて、流域自治体、大学、企業、様々な地域団体等と協力して、流域の自然・歴史文化・産業などを学び、流域圏を持続的に発展させることに寄与する地域活動や人材の育成を推進する「高梁川流域学校」を構想しました。高梁川流域学校は、昭和29年にユネスコ憲章前文にある世界平和や国際理解・協力を理想として設立された「高梁川流域連盟」の理念及び地域活動と、平成15年から「高梁川流域の森と水と暮らし」をテーマとして活動してきたGREEN DAY活動をそれぞれ継承し統合発展させ、産学官民が連携した流域ネットワーク型の組織体として、平成27年4月に設立することとしました。何卒趣旨をご理解頂き、ご協力を賜りますようお願い致します。」となっています。
大学としても成功していただくことを祈念しています。
とても意義深いシンポジウムであったと言えましょう。
高梁川ミーティング案内


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