松江にて


松江で二日間の学びが終了、ご褒美は、東本町の老舗うなぎ料理店“やくも”で鰻丼を頂きました。通算三度目の来店です。鰻もご飯も優しいのが特徴です。ここも山椒は京都清水の七味屋であります。腹ごしらえを済ませ、限られた時間でしたが、松江城の掘割を一周する堀川遊覧船「ぐるっと松江 堀川めぐり」に乗船しました。

松江市観光協会のHPによれば「松江城を取り囲む堀川は、松江城築城の時につくられました。船は堀川を約50分かけてゆっくりと遊覧します。船上から眺める松江の街並みはどこか懐かしく、水辺を彩る草花や水鳥が四季を感じさせてくれます。16もの橋をくぐり抜けるときは橋の高さにあわせて屋根が下げられ、乗り合わせた人たちとの語らいを一層楽しいものにさせてくれます。冬の風物詩であるコタツ船も好評です。」とあります。船頭さんの軽妙なガイドに耳を傾けながら、松江の良さを味わいました。また、橋をくぐり抜ける際に、水面と橋底の間隔がぎりぎりの橋が4箇所あり、電動で屋根が降りてくるのに合わせて、乗船客は身体を伏せなければ通過できません。それが面白くて盛り上がりました。水の都と銘打つだけあり、船上からの景色は様々に変化して見事です。代金は1,230円です。

岡山では倉敷の美観地区の「くらしき川舟流し」がありますが、実は森鴎外で有名な高瀬舟の発祥は岡山であると言われています。岡山には、高梁川、旭川、吉井川という一級河川があり、また、岡山城、後楽園周辺の旭川にはボートやカヌーが出ています。もう少し、創意工夫で水上観光ができないものかと思案しながらの乗船体験でした。特にそれを印象付けたのが、市内バスと遊覧船が結節するポイント(停留所)がうまく作られています。

また、城下町特有の外敵への備えとしての複雑な市街地形を逆に上手く活用して、道路空間の配分や舗装、交通標識にも工夫がなされ一体感があります。こうした都市計画と交通計画、観光地としての商業に配慮した町並み、宍道湖畔の壮大なスケールと松江城掘割・松並木を活かした伝統的な景観美の保全など、感心させられる点が多いのが松江の特徴です。
大いに学ばせてもらった松江での二日間でした。