現在、内閣府から「地方創生人材支援制度」で各地へ派遣されている仲間が大阪に集まり、着任1ヶ月の活動について情報交換会を行いました。5月10日、予定時間より少し早めに新大阪駅に着きましたので、会場である日本生命ビルの隣の公園で一息入れました。
情報交換会では、各人から仕事ぶりについての情報提供がなされ、その課題解決に向けた方向性と創意工夫について熱い議論が交わされました。いまはスタートしたばかりでありますが、参加者は中央官庁所属の職員、シンクタンクのコンサルタント、大学教員と多彩であり、それぞれの持ち味を出しながら業務にあたります。今後とも情報交換を続けて参ることで合意しました。地方創生のお役に立てるように前進を続けます。
さて、会終了後、旧友である関西大学商学部の馬場英朗先生(日本NPO学会理事)と待ち合わせして、大阪の商店街のまち歩きに出かけました。通天閣がある「新世界」、そして日本一長い商店街である北区「天神橋筋商店街」(1丁目から6丁目まで全長2.6km、約600店舗)の2箇所を駆け足で廻りました。
まず、新世界は独特な雰囲気であり、通天閣に飾られている「ビリケンさん」をモチーフにして、まち全体を盛り上げます。「二度づけ禁止」で有名な串カツをメインとした立ち飲み屋、将棋界の伝説的闘将である坂田三吉が生きた街として将棋道場、そして派手な看板が道行く人の目を引く様々なお店が並びます。いかにも大阪的な盛り上げ方に驚かされました。
通天閣の歴史は古く、大阪のシンボルであることを改めて知ることができました。関係するHPによれば「1903(明治36年)に開催された第5階内国勧業博覧会の跡地に建設されたニューヨークのコニーアイランド遊園を模倣した遊園地「ルナパーク」とパリの凱旋門とエッフェル塔を模倣した初代・通天閣が1212(明治45)年に完成した」とあります。当時の写真が通天閣に展示されていますが、それを下記のHPからご覧になれます。30分待ちで通天閣にのぼりました。ビリケンさん像はじめ、いろいろな展示やショップ、歴史映像や仕掛けがあり興味深く拝観しました。また展望フロアからの眺めはなかなかのものです。
次に訪れた天神橋筋商店街は、確かに日本一長い商店街とあって、日用品から食品、洋服、家具、洋菓子・和菓子、薬屋、雑貨、娯楽店と様々な店舗が延々と続きます。また、飲食店も洋食から和食、大阪名物のたこ焼きやお好み焼き、そして最近、店舗数が増えていると教えてくれたカレー屋は、確かにあちらこちらにあり、カレーの美味しそうな香りが幾度となく漂ってきました。こうした街の香りに人の暮らしが溶け込む商店街は、とても賑わっています。
丁度、商店街の真ん中辺りに、関西大学リサーチアトリエ(岡山大学では「まちなかキャンパス」)が開設され、アーケードから「関西大学」と書かれた見事な提灯が、買い物客の目をひいています。関西大学のHPによれば「リサーチアトリエ~大学と地域の連携の場~リサーチアトリエは、「社会的信頼システム創生センター」(略称STEP)が「知識と文化のハブ」構築のために設立した研究・地域連携拠点です。具体的には、主として楽歳天三(RAKUSAI)と天満天神楽市楽座が共同活動する場として機能することが想定されています。楽歳天三は、地域研究の拠点として創設されました。楽歳とは「豊作の年」を意味しています。この名前には、大学の研究活動を軸として複数地域との実り多い連携を実現しうるリサーチ拠点を目指す、という思いが込められています。天満天神楽市楽座とは、天神橋筋商店連合会と協力し、関西大学が形成する地域連携拠点です。ここから学・地・産の連携事業が展開されることになります。リサーチアトリエは、このように「研究」と「地域連携」が同居することで、これら二つの機能が効率的に展開される場となっています。」とあります。見習うべき研究コンセプトと地域連携活動がそこにはあるようです。引き続き、ご指導の機会を頂だいしたいと思います。
また、天満天神「繁昌亭」、「大阪天満宮」の境内も歴史と文化を感じさせてくれます。天満1丁目を抜けると大阪の名橋「天神橋」が大川(旧淀川)に架かっています。日暮れ時の橋からの景観は、いかにも大阪を感じさせてくれました。
日も暮れましたので、馬場先生のお誘いで「鶴橋」まで参り、既にシャッターが降りている市場を眺め、焼肉店「吉田」で旧交を温めあいました。
充実した一日でした。
大阪にて
馬場英朗先生 ▲
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