2016年は、日本・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・カナダの7カ国首脳並びに欧州理事会議長及び欧州委員会委員長が参加して開催される先進国首脳会議「伊勢志摩サミット」が日本を議長国として開催されます(日本議長国は、1979年、1986年、1993年、 2000年、2008年に続き第6回目)。
この首脳会議に併せて、各国大臣級のサミット関連閣僚会合が開催され、岡山県では倉敷市が教育・文化を核としたまちづくりを古くから進めてきたことが評価され、5月14日、15日の二日間、教育大臣会合が開催されました。
サミットでは、国際社会が直面する様々な課題について、各国首脳が一つのテーブルを囲みながら、自由闊達な意見交換を通じてコンセンサスを形成し、その成果が宣言としてまとめられますが、教育大臣会合でも、日本、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、アメリカの教育担当大臣及び、EU、OECD、UNESCO等国際機関の代表等が、「教育におけるイノベーション~平和と繁栄、持続可能な社会の構築に向けた教育の革新~複雑で多くの課題を抱える社会において、地球規模課題へ立ち向かい、平和と繁栄、持続可能な社会の構築を実現していくための教育の役割や、また、様々なバックグラウンドを有する人々との共生や協働がより重要となる新しい時代において求められる資質・能力とその育成方策、教育システム、さらに、新しい時代における国際協働の在り方」について議論されました。そこでは、二国間会談・共同記者発表、学校教育現場の視察、倉敷の重要伝統的建造物群保存地区の視察、教育に関するシンポジウム、国主催の夕食会、地元歓迎レセプション、エクスカーションが催され、倉敷市は開催地として、大きな役割を果たしました。
岡山大学では、倉敷市水島で、地元の環境団体「みずしま財団」をはじめとする地域の皆様と共同して、環境学習への取組みを、サミット会場となったアイビースクエアにパネル展示させて頂きました。また、本番前日の5月13日には、カナダ連邦政府のメアリーアン・ミハイチャック雇用・労働力開発・労働大臣らを大学図書館にお招きして、岡山大学とカナダのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)が、県内企業と連携、「林学、林産学」をテーマに展開しているグローバル実践型教育プログラム(長期インターンシップ・CO-OPプログラム)について、銘建工業株式会社の安東慎吾取締役総務部長や、倉敷木材株式会社の大久保陽平代表取締役社長から説明頂きました。同プログラムに参加した文学部3年の瀬﨑景己さんも出席、荒木勝理事(社会貢献・国際担当)・副学長をコーディネート役として意見交換いたしました。
今回のサミットをきっかけに、グローバル教育がさらなる前進を遂げるよう祈念しつつ、岡山大学として、この流れを加速させて参ります。