岡山県自治体職員海外研修成果発表会

2月10日、今回で2回目となる岡山県の自治体若手職員(35歳以下)による、ドイツ・フランスでの海外研修の成果発表会が、岡山県市町村振興センター5Fのれじょんホールで開催されました。
岡山県自治体職員海外研修成果発表会
主催は、公益財団法人岡山県市町村振興協会で、参加者は、玉野市、高梁市、備前市、瀬戸内市、赤磐市、美作市、浅口市、新庄村、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町の職員、総勢12名(男性7名、女性5名)です。
この研修は事前研修に相当な時間をかけており、ドイツやフランスの地方自治法の学習をはじめ、ドイツやフランスの都市交通政策(小職)、フランスの市民参加(同僚の岩淵泰先生)について講義をします。これは訪問先で研究テーマに予定している内容について予備知識を得ることにより、研修意識を高め、また、訪問先への質問状の作成にあたり、そのヒントを提供することなどを目的にしています。
岡山県自治体職員海外研修成果発表会
こうした事前学習と準備を積んで海外での研修を実行したみなさんの成果報告は、大変に濃い内容でした。報告テーマは、(1)ゴミ問題:「循環型社会の実現を目指して~ドイツの持続可能なゴミ処理施策」と題してドイツヘッセン州の環境・エネルギー・農業・消費者庁訪問、ELW(最終処分場)訪問から得た知見、(2)農村振興:ドイツ「ザスバッハヴァルデン村~つながる村づくり」訪問、フランス「ミッテルベルカイム村~郷土愛が溢れる村づくり」訪問から得た知見、(3)フランス「ストラスブール市のまちづくり~住民参加でつくるまち」訪問から得た知見、(4)フランス「ボーヴェ市の高齢者政策から見えてきたまちづくり」RESIDENCE LA CLEF DES CHAMPS(福祉施設)、ボーヴェ公立病院訪問から得た知見の4つのチームがそれぞれのテーマで発表されました。
岡山県自治体職員海外研修成果発表会
また、成果報告を会場に掲示、さらに発表会の合間に「おもてなし」として、参加者の皆さん手作りのビスケットに載せたザワークラウトやマカロン、飲み物が振舞われました。
特に発表の形式もニュース番組仕立てで、ストーリー性があり、聴く者を楽しくさせながら集中させる演出がされていました。制作に相当の時間を費やしたことと思います。
岡山県自治体職員海外研修成果発表会
報告会の最後に講評をお任せいただきました。まず、こうした自治体が連携した研修の素晴らしさ、現地現物の感動を共有した連帯感は、将来に渡り受け継がれると思いますし、その連帯の絆が実は大変に重要であることをお伝えしました。去年参加した第1期生も最前列で熱心に2期生の報告に聞き入っていました。こうしたつながりが10年間継続されれば、岡山県の自治体職員に、海外研修で学んだ施策の認知・理解を通じて、自らのまちの施策へ、その発想を取り入れることができる仕組みや土壌が自然に生まれると思います。
特に自治体が抱える課題はどこも共通の課題であり、ヨーロッパでは、それを地域が持つ要素や有限資源、そして官と民の優位性を駆使した施策の組み合わせによりストーリィ性を持たせて、課題をうまく解決しているケースが多いことに気づくのです。そのマインドを自治体同士で共有しながら解決策を探ることが、とても重要であることをお伝えしました。
12名の職員の皆様と研修を支えている公益財団法人岡山県市町村振興協会のスタッフの皆様に心より拍手をお送りします。

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