10月12日(金)、平成24年度後期の新見公立大学・新見公立短期大学主催の公開講座に講師としてお招き頂きました。
大学の掲げておられるメインテーマは「人が輝く地域づくり~協働する関係を~」です。小職の演題は「都市構造学的に捉えた地域づくりの考え方」、約30名の市民の皆さんに受講いただきました。
わが国の多くのまちが平成の大合併の影響を受けています。新見市も岡山県の約11%の面積を持つ広い自治体となりました。全市民が共有できる新しい新見市のグランドデザインを描きつつも、例えば小学校や中学校単位での各地区の歴史や文化、慣習を大切にしたコミュニティ活性化も併せて重要となります。
高齢化や過疎化が進む中山間地域や人口が集中する都市部それぞれのコミュニティ政策についていくつかの自治体を例にあげながらお話しました。特に、広域合併により愛知県の18%の面積を占め、北は長野県と岐阜県に接することとなった豊田市の事例を紹介しながら、改正地方自治法により導入された「都市内分権システム」の視点から、地域の課題を市民参加の「協働」で解決した事例をお話し申し上げました。また、その際の行政、企業、NPO、市民それぞれが果たすべき役割と大学の使命について課題を提起させて頂きました。会場からも複数のご質問を頂戴いたしました。
今後、岡山大学では医学部が中心となり、新見公立大学のご指導を仰ぎながら地域の諸団体や新見市と連携しながら、「地域包括医療・ケア」によるまちづくりに参加する予定です。それを核として、交通不便地域の移動の問題や耕作放棄地の問題など、幅広く課題解決の糸口を探っていきたいと考えています。
なお、この写真は、当日参加いただいた岡山県新見市議会議員村上伸祐先生のブログからお借りいたしました。貴重な感想をお書きいただきました村上先生にこの場を借りまして御礼申し上げます。