葛飾北斎の富嶽三十六景になぞらえ、岡山県立芳泉高校美術部の皆さんが、岡山カルチャーゾーンに出かけ、思い思いの場所で、得意の腕前を発揮して作品を制作、その報告発表会が3月23日、岡山県立美術館で開催され、お招きいただきました。
この報告発表会には、岡山県立美術館はもとより、来月からこの作品の公開展示会場となる林原美術館はじめオリエント美術館、竹久夢二美術館の館長さんなど多くの専門家も参加されました。岡山大学からは、教育学部で美術教育の指導をされている大橋先生と、まちづくりの観点から小職が参加いたしました(これまでは今月退官・熊本へ転任された前田芳男先生が指導にあたって来られ、その代わりの出席でした)。また、岡山大学の留学生2名もオンラインで参加いたしました。
報告会では、各人が、自らの作品に込めた思いを参加者へ伝えました。
どの作品も創意工夫を凝らした、充実した見事な出来栄えでした。
特に、作品のクオリティや用いられた技法の高さはもとより、高校生の無限の可能性を秘めたイマジネーションとインスピレーションの凄さに感激いたしました。
「高校生活に何かやり遂げたことはありますか」と聞かれたら、全員がこの街へ出かけ取り組んだ作品作りをあげると確信します。これこそが、受験科目の学習とは異なる芸術(美術や音楽)の持つ、素晴らしさであり、豊かな心をもって生きる力を涵養できたことと思料します。
コメントでは、絵心の無い自分ではありますが、かつて岡山県主催のイベント「岡山芸術回廊」で学生たちを指導したおりの思い出を紹介申し上げました。
貴重な時間を与えてくださいました芳泉高校の皆様と岡山県立美術館はじめ関係者の皆様に感謝申し上げます。