新型コロナ感染の影響で、岡山シーガルズが準備を進めてきた、1月9日、10日、岡山で開催予定のホームゲームが中止・延期となりました。ところが東京を中心に多くの都市で緊急事態宣言が出るなか、Vリーグ機構で協議がなされた結果、1月16日、17日の公式戦は予定通り岡山で開催されることとなり、妻と応援に参りました。
さて、岡山シーガルズの令和3年の初戦は東レ・アローズ戦です。
第1セットはシーガルズが優勢ながら逆転されました。
第2セット以降、シーガルズからは新しい選手が次々と投入され、東レ・アローズ黒後愛選手率いる最強チームメンバーに挑みかかり、善戦いたしました。結果はストレート負けながらその姿に心打たれました。
今年62歳を迎えるわたくしは定年退職までもう少しです。いまの大学でのわたくしの役割は、ベテランとして大学執行部を支えることが第一の使命と心得ていますが、同時に大切にしていることは、若手の先生方が地域社会で活躍されるお手伝いをすることです。
東レ戦では、実践を通じて新しい選手たちがトップレベルの壁の高さを自身の身をもって経験できたと感じました。その日その日の試合に勝つことが大事かもしれませんが、将来を見据えて長いスパンでチームの組織力を強化するマネジメントが、さらに大切なことであると考えますと、バレーボールが素人のわたくしにとりましてもシーガルズ河本昭義監督の采配を拝見いたし、誠に学ぶことが多い東レ戦でした。
新しい選手たちは、宮下遥選手や金田修佳選手など主力選手と一緒に、最強のチームと対戦することにより、得難い実践経験を積め、その経験は生涯忘れられぬ経験になったのではないかと感じました。大企業に属するチームは、一戦、一戦に勝つことを最大目標に置くため、入部間もない新人が公式戦へ出場する機会を得ることは難しいのではないでしょうか。シーガルズだからこそ経験やチャンスが与えられ、ベテランもその姿を見て奮起する。さらにスタッフに回った元日本代表メンバーなど実績を積んだ先輩達もその姿を見守っている。そんなシーガルズを心から応援するファンがいる。それもクラブチームならではの「心をひとつにするシーガルズ」の姿であると感じました。
今回の東レ戦を通じて、新しい選手が、これまでの経験や自信があっても、それがトップの壁の前では通用しない現実に己を知るという謙虚な心、そしてベストを尽くして高みを目指して学ぶ心を持ってくれたら、この一戦は未来のシーガルズにとって大きな財産となるのではないかと感じました。
そして二日目は、PFUブルーキャッツにストレート勝ちの雄姿をみせ、ファンとしては安心、満足できた令和3年のスタートを飾る心に残る二連戦でした。
先日、岡山にも雪が降った日、シーガルズ顧問として年始のチーム運営の打合せに、赤磐市にあるカモメ寮(選手寮)へ河本監督を訪ねましたおり、玄関に選手が小さな可愛い雪だるまを作っていました。
歳を重ねると涙もろくなりますが、こんな所作に嬉しさがこみ上げてきました。
頑張れ岡山シーガルズ。