まず、設立発起人会では、協議会設立の背景並びに趣旨説明があり、続いて以下のとおり、3名の方が意見報告を行いました。河本監督の挨拶と講話の後には、岡山シーガルズの選手全員が、発起人の皆様に対して、心からのお願いと挨拶を行いました。
「Vリーグ改革の概要と岡山シーガルズの現状」
岡山シーガルズ 監督 河本 昭義 氏
「スタジアム・アリーナを活かしたまちづくり」について
日本政策投資銀行地域企画部 参事役 桂田 隆行 氏
「岡山におけるスポーツを活かした地域の活性化について」
国立大学法人岡山大学大学院教育学研究科 講師 高岡 敦史 氏
続いて、協議会の規約(案)について説明があり了承を得ました。そして、組織・役員(案)についても了承されました。
こうして設立発起人会は無事に終了いたし、続いて第1回となる常任理事会が開催されました。会では、常任理事に以下の皆様が選任され、代表理事1名、副代表理事2名、幹事長1名が選出され、当面の活動方針や計画が確認されました。
青山 興司 岡山シーガルズを応援する医師・病院の会会長
石川 紘 岡山県医師会会長
岡﨑 彬 岡山県商工会議所連合会会長(副代表理事)
梶谷 俊介 おかやまスポーツプロモーション研究会代表(幹事長)
越宗 孝昌 公益財団法人岡山県体育協会会長(副代表理事)
中島 博 岡山県バレーボール協会会長(代表理事)
野﨑 泰彦 岡山県経営者協会会長
晝田 眞三 岡山県中小企業団体中央会会長
槇野 博史 国立大学法人岡山大学学長
松田 久 一般社団法人岡山経済同友会代表幹事
松田 正己 一般社団法人岡山経済同友会代表幹事
松畑 熙一 学校法人中国学園中国学園大学学長
宮長 雅人 一般社団法人岡山県銀行協会会長
吉澤 威人 岡山県商工会連合会会長
伊原木隆太 岡山県知事
大森 雅夫 岡山市長
その趣旨を、発起人代表で協議会の代表理事に就かれた、岡山県バレーボール連盟会長、岡山経済団体連絡協議会会長の中島博中島ホールディングス会長や協議会の副代表理事に就かれた岡山県体育協会会長の越宗孝昌山陽新聞社会長の挨拶から読み解きます。
わが国が進める民間活力活用による地方創生と2020年東京オリンピック・パラリンピック開催を契機としたスポーツを活用した地域の産業や観光の活性化に向けて、産官学民連携による具体的な取り組みが全国で展開されています。こうした中、岡山県においてもファジアーノ岡山、岡山シーガルズ、湯郷ベルはじめプロスポーツや岡山市民マラソンに代表されるアマチュアスポーツの開催には、県内外はもとより海外からも多くの観客が来岡しています。
岡山が持つ天の利、地の利と、この集客力を活かして、宿泊、飲食、みやげ物、特産品、観光、アフターコンベンションなど、スポーツ振興をきっかけに更なる産業振興や観光振興の力を伸ばし、岡山が日本一のスポーツ先進都市(スポーツの聖地)となることを目指して、広くオール岡山の体制でストーリー性の高い事業モデルを検討し、地域全体が潤う産業・観光施策を推進する好機が到来しています。
一方で、市民が支えるクラブチームであるため、親会社の支援で運営している他チームに比べると、経営基盤は不安定で、このため、地元経済界が中心となって経営基盤強化をはじめとする支援態勢を整えるとともに、これを機に岡山シーガルズを地域資源ととらえ、まちのにぎわい創出に一層活用できるような提案や事業推進を図ろうと考え、このたびの岡山シーガルズ協議会を発足させる動きにつながりました。そこでは、スポーツを活かした産業振興や観光振興の具現化に向けて、2020年東京オリンピックにメダリストを送らんと努力研鑽を重ねている岡山シーガルズの活動環境の整備支援により、岡山シーガルズのVリーグ機構改革を契機とした地域活性化策の検討・展開を目的として活動を展開してまいります。
こうして、岡山シーガルズ協議会は、めでたく発足いたしました。
小職は、この2年間、経済界からの要請に基づき、顧問という立場で、大学から岡山シーガルズに派遣されて、この協議会発足に向けた準備を進めてまいりました。この日は、顧問として選手と同じ席で、この様子を見守りました。これまでの努力が結実した瞬間、熱い思いが胸に込み上げてまいりました。
さて、現在、検討を進めている協議会の活動に関する補足説明は以下のとおりです。
組織形態は、発起人には地元経済界や関係の深い団体の代表、シーガルズ支援に熱心な方々に声掛けし、就任いただきました。そして伊原木隆太知事と大森雅夫市長を除く皆様には、名簿通りに発足した協議会の常任理事としてご就任いただきました。今後は地元マスコミや関係機関にも参画を呼び掛け、組織をさらに拡大していく方針であり、事務局は岡山商工会議所に置くことになります。さらに、今後参画を呼び掛ける先は、スポーツ庁、経産省中国経済産業局、国土交通省地方整備局岡山国道事務所、財務省中国財務局岡山財務事務所、岡山県、岡山市、赤磐市、笠岡市、高梁市、岡山県警、岡山県産業振興財団、おかやま観光コンベンション協会、日本政策投資銀行、JETRO(国際貿易振興機構)などの予定で、事務局を岡山商工会議所に設置することから日本商工会議所にも協力要請を行ったところであり、一部を除き既に打診済みです。また、マスコミは岡山市に本社を置く新聞社、放送局にお願いしています。
なお、運営資金面では、本協議会はメンバーの手弁当で運営して参りますので、予算措置は講じておりません。アリーナ整備構想については、同年度に構想が可能かどうか調査を行うべく、現在、スポーツ庁への予算申請の準備に岡山大学を中心として経済界等が連携しながら進めており、岡山市の市役所本庁舎建て替えに向けた推移をにらみながら作業を進めてゆく予定です。
また、当面の活動目標やスケジュールは、岡山シーガルズの経営基盤強化については、平成30年度中に新会社を設立して堅牢な組織体質の実現に着手する予定です。そこでは、安定的に将来有望な選手の獲得や、選手のセカンドキャリア支援をなど、チームの魅力向上支援策についても、新会社設立と合わせて確立できるよう進めていく予定です。具体的には、岡山シーガルズの経営基盤強化については、岡山大学、中国銀行が中心となり、岡山県産業振興財団や日本政策投資銀行などの協力を得て、さらに支援態勢は経済界、医療界はじめオール岡山の体制で実現したいと考えております。
さらに、アリーナ建設は相手があることであり、実際に構想する規模の建物が市役所の場所に整備できるかどうかの結論も出ていない段階で、何とも言いようがないため、スポーツ庁への予算申請は、その検討と結論を出すためのものです。具体的には、アリーナの建設に関しては、まずは、実際に構想する規模の建物が市役所本庁舎の敷地に整備できるか、その可能性を見極めることが重要となります。そのためには民主導で建設可能性の証明を含む基本構想を作成して岡山市へ提出する必要があります。そこでコストや資金計画についても試算を行い、さらに運営についての収支計画を含めて提案する予定です。そのステージがクリアできれば、初めて岡山市と本格的な協議を開始しながら、民側としては、建設、運営を担当する目的会社を設立して、寄付、出資、投資について具体的なシナリオを岡山市や関係方面、そして市民の皆様へ示す予定です。
加えて、大規模災害時の防災拠点機能を持たせることを経済界が岡山市へ提言しているため、その分野の資金について民側の計画を示しながら、防災拠点機能の確保については、官との連携も必須であり、今後の議論となる流れです。
もちろん、アリーナが市役所の敷地に建設することが不可能であるとの結論がでた場合は、別の場所を探しての整備を検討することになるわけです。
また、まちのにぎわい創出で具体的に決まっていることは、岡山市においては、岡山シーガルズとの連携による、ママさんバレーボールの誘致やタイをはじめとしたアセアン諸国からの岡山シーガルズファンの観光誘客を関係機関と協議しながら展開する予定です。
岡山大学は、高岡先生と地域総合研究センターから小職、近藤亜希子さんが、協議会をバックアップして参ります。河本昭義監督と近藤さんで記念撮影させて頂きました。 また、関係者による懇親会へは、日本政策投資銀行の桂田参事役をお招きして、来岡頂いた感謝と今後の方針についてアドバイスを頂きました。
いよいよプロジェクトが本格稼動いたします。
皆様、応援をよろしくお願い申し上げます。