ローカルサミットin倉敷おかやま

「ローカルサミット」は、場所文化フォーラム(任意団体)が、NPO法人ものづくり生命文明機構や各地の諸団体等と連携しつつ、全国の幅広い「志民」との連帯の中で、地域活性化の輪を拡げると共に、従来の人間中心の成長至上主義から自然との共生・循環に立脚した価値観への転換を共有しようと毎年全国各地で開催され、「志民」レベルでの連帯の輪の広がりと活動の連携が重層的かつ日常的に展開することで、ローカルから自然との共生・循環に立脚した価値観に基づく暮らし、持続可能な社会デザインが実現し、それをアジア等に発信していくことによって日本からの新たな文明観の構築が具体化していくことを目指しています。

今年は、11月4日~6日に倉敷をメイン会場として、全国から多数の「志民」が岡山県に集います。6月11日は、倉敷物語館で「ローカルサミット倉敷おかやま」実行委員会が開催されました。高梁川流域をはじめ岡山県の三つの流域から、地域社会を元気にしようと活動、活躍されている皆さんが集い、全国からおみえになる方へのおもてなしのシナリオや具体的なテーマを出し合いました。

進行役は、ローカルサミット事務局長の吉澤保幸氏と倉敷大会の実行委員長を務める岡山経済同友会地域振興委員長の梶谷俊介氏(岡山トヨタ社長)が、また、美観地区がメイン会場となることを受け、バックアップ役を公益財団法人大原美術館の大原あかね副理事長が縁の下の力持ち役をかって下さいました。会議には伊東香織倉敷市長もあいさつに駆けつけ、岡山大学からは荒木勝理事・副学長、伊藤直人地域総合研究センターアドバイザー、そして小職が参加しました。閉会挨拶には梶谷実行委員長の指名で、荒木理事が立ち、ローカルサミットの本格キックオフと、岡山大学もこの活動を支援申し上げる旨を宣言いたしました。

おかやまの地方創生いよいよ本番です。

余談ながら、この日の小職の活動を紹介しますと、11時30分に東京から到着されたローカルサミット事務局長の吉澤保幸氏をお出迎えし、まず、倉敷中央病院へお連れしました。現地では、倉敷まちづくり会社の岡荘一郎代表取締役(前倉敷商工会議所会頭)、公益財団法人大原美術館大原謙一郎理事長とあかね副理事長が出迎え、関係者でランチをご一緒しました。その後、広報室の稲田健太様のご案内により倉敷中央病院を視察させていただきました。病院の歴史、中庭の植物園、屋上の庭と眺望、どれをとっても患者を最優先してくつられた日本を代表する病院であることが良く理解できました。また、貴重な医学文庫として世界的に有名な「ゲッチンゲン医学古典文庫」へご案内いただきました。

倉敷中央病院を後に、美観地区にある「日本はもとより世界のおいしいものブティック」で有名な平翠軒に森田昭一郎代表(森田酒造:1909年創業)を訪ねました。大原謙一郎理事長と森田昭一郎代表が吉澤保幸氏を交え、現代の日本、高梁川流域の歴史と文化、地域創生と将来の倉敷について語り合いました。また、途中から梶谷俊介氏も加わり「ローカルから自然との共生・循環に立脚した価値観に基づく暮らし、持続可能な社会デザイン」というローカルサミットの目指す方向感についても意見交換がされました。誠に奥の深い内容であり聞き入りました。

平翠軒を後に、いずれも大原家にゆかりの倉敷考古館、倉敷民藝館を大原謙一郎理事長にご案内頂き、さらに国の重文である大原家住宅と若竹の園を大原あかね副理事長にご案内頂きました。感動・感激の時間を過ごさせていただきました。

最後に、梶谷俊介氏の運転で、吉澤保幸事務局長と倉敷商工会議所の井上峰一会頭を表敬訪問いたし、ローカルサミットへの倉敷商工会議所の協力をお願い申し上げました。こうして段取りを整えて、夜の倉敷物語館での実行委員会会議に臨みました。

夜は、近くのお店で懇親会が開催され、その場には大原謙一郎理事長のお孫さん(あかね氏のお子様)も参加され、テーブルが一緒でしたので、お話をさせて頂くことが出来ました。大原家の皆様方と会話をさせて頂けた貴重な一日でありました。とりわけ、大原社会問題研究所の流れを汲む小職にとりましては、大原家の方々の人徳の高さに直接接させて頂き、生涯記憶に残るありがたい一日となりました。

こうして「ローカルサミットin倉敷おかやま」は、産官学民の総力を挙げて取組む体制が整いました。
多くの皆様方のご参画をお待ち申し上げます。