11月10日、熊本市内で恒例の金沢市、熊本市、岡山市の大学、経済界や商店街、自治体がそろって、地域の課題を考える三都市シンポジウムが開催されました。主催は三都市シンポジウム 2018 in 熊本 実行委員会(熊本大学工学部まちなか工房 ・ すきたい熊本協議会 ・ 熊本商工会議所)、共催は岡山市表町商店街連盟、 金沢商業活性化センター、 金沢中心商店街まちづくり協議会、 熊本市中心商店街等連合協議会です。
今回のメインテーマは『駅前と中心街の競争と連携』、そして目的は「1972 山陽新幹線岡山までの開通は,わが国高度経済成長最終期の1972(昭和 47)年であった.九州新幹線の熊本乗り入れは 2011年,北陸新幹線の金沢乗り入れは 2015年の平成期であり,岡山とは40年の隔たりがある.一方,駅前と中心街※という2つの拠点間の都市機能の集積バランスの問題は,都市の成長管理を図る上で三都市に共通する課題である.本シンポジウムでは,これらの課題に対する地元商業者からの現状報告,行政職員からは各都市の動向についてプレゼンをいただき,ざっくばらんな意見交換を行う.明治以来の学都たる三都市において,大学と行政,商店街が連携して地域課題の解決を図ろうとするところに,本シンポ ジウムの意義がある.(主催者メッセージ)」です。
スケジュールは、正午に熊本駅新幹線改札前集合、まずは九州新幹線の本格開通を受けて、再開発が進む熊本駅前の駅舎と周辺の大規模な再開発計画のコンセプトや進行状況について、熊本大学前理事・副学長の両角光男名誉教授が解説してくださいました。そして路面電車に乗り市内の方面へ移動、熊本市街は直接の空襲を受けていないため、昔ながらの市街地が残されています。先回の熊本地震で熊本城をはじめ大きな被害を受け、あちらこちらに復興に向けた作業現場がみえます。まち歩きを楽しみながら、昔からの辻や通り名、江戸期からの市街地の発展プロセス、地震からの復興の状況などについて、熊本大学まちなか工房の富士川一裕特別事業研究員が詳しく説明してくださいました。こうして熊本城下まで参り、天守閣が一望できるお店で熊本料理「城見櫓」にて昼食を頂戴いたしました。
そしてシンポジウムのメイン会場である熊本市現代美術館アートロフトへ移動、いよいよ金沢、熊本、岡山の3都市の産官学が一堂に集い地域の課題を考えるシンポジウムがスタートしました。進行役は熊本大学工学部の溝上章志教授がつとめられ、冒頭で、駅前と中心市街地の競合と連携をテーマに、熊本大学まちなか工房の富士川先生が、3都市について3つのスクリーンを同時に使いながら比較説明してくださいました。パネルディスカッションでは、岡山からは表町商店街連盟の長谷川誠 理事長と岡山市産業振興・雇用推進課の河田雅博課長が登壇しました。ここでの進行役は熊本大学の両角光男名誉教授です。
三都市の最前線でまちづくりに取り組む皆さんの本音トークに会場は熱気に包まれ、あっという間に予定の時間を過ぎてしまいました。
夜の懇親会では、上通商店街にある熊本が誇る老舗店「すき焼きの加茂川」にて、極上のすき焼きに舌鼓を打ちながら、大いに議論は盛り上がりました。熊本のおもてなしの心を感じました。お酒も球磨焼酎を中心に焼酎のオンパレードです。仕上げは桂花本店にて本場熊本ラーメンで仕上げました。
関係者の皆様、本当にありがとうございました。